道の駅尾瀬かたしな(群馬県利根郡)で「花の谷湧水(尾瀬の郷片品湧水群)」を味わう。かたしな食堂,村民キッチン,花豆アイス,鎌田温泉尾瀬の湯,温泉分析書,かたしな屋,土産物ふた葉,水芭蕉ビール,春来る,片品ブリューイング,大白大豆,尾瀬ドーフ,尾瀬大橋,RVパーク,尾瀬,日光ロマンチック街道,

★食べログ記事をアップしました↓

花の谷湧水(尾瀬の郷片品湧水群)を味わう。かたしな食堂,村民キッチン,花豆アイス,鎌田温泉尾瀬の湯,温泉分析書,かたしな屋,土産物ふた葉,水芭蕉ビール,春来る,

目次

道の駅最強ランキングにて全国1,213駅のうち、18位にランクイン

 関東186駅内でも5位、群馬33駅では2位という立派な評価を受けている。
施設の魅力,グルメ,物産品,独自性という観点での評価ということだが、尾瀬という観光地のお膝元という好立地ながらも、あくまでも目的地までの途中の駅なのに高評価は立派です。

 当日は日光市の奥にある「奥鬼怒温泉」から日光東照宮・華厳の滝を経由して群馬県の法師温泉長寿館へ向かうドライブ途中にたまたま休憩がてらに寄った道の駅が、そのような高評価をされているとは露知らず。

日光ロマンチック街道

 場所は栃木県日光市から群馬県沼田市を結ぶ国道120号線沿いにある。長野県上田市から日光を結ぶ全長約320kmの広域観光ルートである「日本ロマンチック街道」を構成する国道(18号,146号,145号,120号)のうちの一つで、日光のいろは坂や中禅寺湖畔から丸沼高原など、まさしく風光明媚なルートで、久々の長距離ドライブを楽しむことしができた。

片品村とは

 群馬県利根郡片品村は人口3,942人、世帯数1,706世帯。水芭蕉で有名な尾瀬沼は片品村にある。
関東唯一の「特別豪雪地帯」に指定されていて降雪が多い地域。
日本海側の湿った雪は越後の峰々を越えて片品村に降る頃にはパウダースノーとなり、古くからスキーヤーに粉雪スキーの楽しみを与えてくれました。

 東京からは近いが、愛知県からは“遥かな尾瀬”。
尾瀬高原の3つのアプローチルート(群馬・福島・新潟)のうち、群馬県沼田口ルートからは鳩待峠や大清水、富士見下経由で尾瀬へ向かう。
2023年6月に尾瀬を訪れた時は水上市から鳩待峠経由で尾瀬沼に入った。

遥かな尾瀬。散策。ミズバショウ,水芭蕉,泙川食品まいたけおにぎり弁当を尾瀬ヶ原で食す。新潟・群馬・福島県境。龍宮小屋,ナガバナモウセンゴケ,リュウキンカ,ニリンソウ,オオバノタチツボスミレ,アカハライモリ,

 片品村には10ケ所の温泉地があり、里山には平成の名水百選に選出された「尾瀬の郷片品湧水群」が湧く。
湧水地は山奥にあるが、利用者の便宜をはかるため、村内に10か所の取水設備が設置されている。
①観音様の水②伊閑町の清水③武尊恵水④花咲の出水⑤武尊湧水⑥花の谷湧水⑦丸沼高原涼水⑧尾瀬岩鞍湧水⑨戸倉湧水⑩大清水湧水。


村の水道水は若干の次亜塩素消毒はされている(片品村水質検査計画書より)ものの、水源は湧水だというのも興味深い。自然豊かな地というのがわかる。

道の駅尾瀬かたしなの特徴

 2018年7月21日にオープンした当駅の目玉というか、特徴は、農産物直売所やレストランなどの道の駅に大抵ある施設や快適なトイレなど、施設面の充実だけでなく、利用者にとって“ちょっとありがたい”仕掛け(自転車用サイクルスタンド、バイク専用駐車場の位置、広いベビールーム、キッズスペース、ペットと一緒に利用できるテーブル)、そしてオムツの自販機があることも嬉しいし、そういった点で評価が高いような印象です。
 そして、車中泊用の「RVパーク」があったり、「展望テラス」から尾瀬方面の景色を眺めたり、温泉足湯を利用したりといったサービスもある中、「ここならでは」のサービスを発見。

花の谷湧水(尾瀬の郷片品湧水群)

 「花の谷湧水」は前述の「尾瀬の郷片品湧水群」取水地10ケ所のうちの一つで、背後の山の中腹にある湧水源から、約1.5kmをパイプで引いてきています。
片品村の湧水は硬度「18~55㎎/L」で軟水。
また、水素イオン濃度(p.H,昭和以前に習った“ペーハー”ではなく、平成以降は“ピーエイチ”“ピーエッチ”と読みます)7・3~8・2で水道水として最も適正とされる値になっている。
ちなみに人間の体液のp.H.値は約7.4で、この付近が最適ということらしい。
花の谷湧水」は若干、中性からアルカリ性寄りなので、物を柔らかくする作用もあり、料理の際の使用が適している水といえますね、

展望テラス

 正面には尾瀬高原の山々が見え、右側には「尾瀬大橋」と尾瀬へ向かう「奥利根ゆけむり街道」。
尾瀬大橋は大滝調整池(大滝川)の上に架橋されていて、大橋の主塔と橋脚は水芭蕉を模した形状。
写真には写っていないが、大橋とは反対側(道の駅展望テラスから見て左側)には大滝堰堤がある。

鎌田温泉 尾瀬の湯(足湯)

 道の駅周辺にも数軒、温泉宿があるが、それぞれの温泉分析書を確認すると、当温泉の源泉(尾瀬の湯)とは異なる湧出地となっているので当温泉は自家源泉と推測。引湯距離は約200m程度。
 温泉分析書(令和2年8月28日分析)のデータを確認すると、泉温が54.6℃で高温泉
泉温は温泉基準値療養泉基準値をはるかに超えている。
湧出量は155リットル/分で、通常浴槽でかけ流し運用の目安とされる1分あたり1リットルからすると、155人程度の客しか賄えそうにない湧出量。
足湯なので、さほどの水量は必要ではないものの、間違いなくかけ湯してから足を入れる人は皆無と思われるので、かけ流し運用をするにはちょっと心細い。
p.H.は9.0でアルカリ性。いわゆるヌルヌル・ツルツル系のクレンジング効果が期待できる泉質。
 温泉成分を見ると、温泉基準値・療養泉基準値の1,000mgの1/3以下程度の310mgという薄い溶存物質
温泉基準値を超えた成分は「ふっ化物イオン8.3mg(基準値2mg)」のみ。美容効果に期待が持てるメタケイ酸とメタホウ酸はもうちょっとで温泉基準値超えという残念数値。
でも安心してください。
最初に書いたように当源泉は泉温が54.6℃で高温泉。
立派な療養泉です。
療養泉とただの温泉はどう違うのかというと、「泉質名」が名乗れます。
当温泉の場合だと、(ガス性除く)溶存物質が1,000mg以下なので、「単純温泉」。
そして、療養泉基準値超えの特殊成分がないことと、アルカリ性であるため、泉質名は「アルカリ性単純温泉」と名乗れます。
療養泉基準値に達していない温泉が自称“単純温泉”と名乗るケースをたま~に見かけるので要注意。理由はあまり知識がないのか、客の優良誤認を期待はているかのどちらかです。
施設だけでなく、温泉雑誌でも見かけたことがあります。
さらに療養泉のメリットは「適応症(効果が期待できる症例。効能ではなく)」を表示することが可能

 それよりも、注目点は「温泉の運用方法」。温泉法に則って表示が義務付けられている内容です。

・加水の有無 加水無し
・加温の有無 適温に保つため加温
・循環利用の有無 浴槽を衛生的に保つため循環ろ過しています。
・入浴剤の添加の有無 入浴剤は添加していません。
・温泉の消毒の有無 浴槽を衛生的に保つため塩素消毒をしています。

 な~んだ。源泉かけ流しではないのか。しかも加温しているし。
とか、言っては身も蓋もない。
多数の方が利用する足湯で、しかも汚れた足にかけ湯せずに、足を突っ込む人ばかりなので、相応の雑菌で温泉を汚すと思われます。
よって、循環利用なのでレジオネラ菌対策その他のために消毒は必須となります。
 高温泉だけど加温するっていのは、循環再利用するお湯を適温にするためなのか、あるいは湧出源泉を貯湯しているのかということまでは不明不知。
溶存物質310gで循環ろ過したら足湯槽にはどの程度の成分が残るのだろうか。ナトリウムイオンと塩化物イオン、炭酸水素イオンがメインで特殊成分はほぼ無いため、さほどの影響ではないと思うが・・・。

 温泉分析書と別表を見たので、とりあえず、当夜の宿泊地である法師温泉長寿館の足元湧出泉(通称“ぶくぶく自噴泉”)を楽しみにすることにして、足湯はスルー。

↓ 源泉推定地(温泉分析書湧出住所より)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

食彩品館がゆく」は食彩品館とTMGP合同記事。
商業施設と観光。時々神社仏閣。日本温泉科学会員、日本温泉地域学会員、温泉観光士,温泉名人検定合格,温泉ソムリエ,温泉分析書マスター。研究テーマは「全国各地の温泉分析書を現地現物確認し、源泉データを温泉地別に比較。温泉地環境と温泉資源の運用方法」
ラーメンソムリエ。

目次