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・琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店。沖縄地魚を江戸前で。イラブチャー、グルクン、おじさん、アグー豚、赤酢シャリ。琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店実食記。那覇でまさかの偶然
北谷2泊・那覇市で一泊の理由
中日ドラゴンズ沖縄キャンプ視察で北谷に2泊後、今年は那覇市で一泊追加。理由は沖縄南部の源泉かけ流し温泉に入浴するためだが、その記事はあらためて後日紹介予定。
いつもは通り過ぎるだけの那覇市なので、今回は国際通り周辺で夕食。せっかくなので「築地青空グループ」の琉球鮨を比較的手頃な価格で食べることができる「琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店」を訪れることにした。
国際通りから市場本通りへ入り、まず第一牧志公設市場へ。ここで鮮魚を下見してから実食店へ向かう。
■第一牧志公設市場
第一牧志公設市場の始まりは戦後間もない時期。開南バス停付近などに自然発生した闇市をまとめる形で、1950年に那覇市営の「牧志公設市場」として開設された。1969年に第二牧志公設市場が開設されたことから「第一牧志公設市場」に改称。1972年の本土復帰の年に建て替えられ、その後、老朽化に伴い2019年から仮設市場へ移転。現在の建物は2023年3月19日にリニューアルオープンしている。
1階には鮮魚、精肉、生鮮食品などの店が並び、2階は食堂。1階で購入した魚や肉を2階の食堂で調理してもらう、いわゆる「持ち上げ」も1990年から続く市場名物。観光施設化しているとはいえ、沖縄の魚を確認するにはやはり面白い場所。



■「琉球鮨」のこと
「琉球鮨」は、築地青空グループが沖縄の魚を江戸前鮨の技法で仕立てるために作ったブランド。グループ公式によると、2014年に沖縄へ進出した際、築地の魚とは身質の異なる沖縄魚に従来の技法がそのまま通用せず、その後、沖縄魚に合わせた仕事を積み重ねて「琉球鮨」という考え方を作り上げたという。現在の沖縄那覇店でも「沖縄県産ネタに江戸前の技法を取り入れた鮨」を「琉球前鮨」として紹介している。
築地青空グループの「琉球鮨」は、訪問時点では次の2店。
・琉球鮨 築地青空三代目 沖縄那覇店
・琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店
沖縄那覇店は2014年6月16日開業の琉球鮨発祥店。現在もコースや「島魚九貫と海トロ巻」などを提供する、本格的なカウンター鮨店としての位置づけ。一方の牧志下町屋台村店は2024年5月23日開業の琉球鮨第2号店で、屋台村という立地を生かして、より気軽に琉球前鮨を楽しめる店舗となっている。
そして2026年4月29日、那覇市久茂地に「琉球鮨 うらおにかい」が開業している。ただし、こちらは東京の「鮨おにかい」系列で、築地青空グループの琉球鮨とは別。店名に同じ「琉球鮨」が入るので少々ややこしいが、こちらは“くずし鮨”を掲げる「おにかい」系の店で、完全予約制のコース店。築地青空三代目の琉球鮨2店とは分けて考えた方がよい。
■「築地青空三代目」のこと
築地青空三代目は2004年10月、築地場外市場で開業。大正期から続く魚問屋の三代目と、戦後創業の青空鮨三代目が組んでスタートした江戸前鮨店。魚の調達を出発点とする店と鮨職人の技術を組み合わせたところが、このグループの特徴となっている。現在は「築地青空三代目」「琉球鮨」「男前鮓」「焼うおいし川」など複数ブランドを展開。
その後、2026年1月には名古屋・中日ビルの「SMART男前鮓名古屋」でも実食。昼鮓10種3,300円で、ヤイト(スマ)や本クエまで登場。本格的な江戸前鮨を比較的低価格で食べられる点に価値を感じた。牧志下町屋台村店とは店づくりも商品構成も違うが、魚への仕事と赤酢シャリという築地青空グループらしさは共通している。

牧志下町屋台村へ

牧志市場から少し歩くと 「牧志下町屋台村」が見えた。
牧志市場周辺の賑やかさと比べるとひっそりとしているものの、屋台村へ入ると店は結構な賑わい。
その一角に「琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店」がある。
琉球鮨 築地青空三代目 牧志下町屋台村店(RYUKYU SUSHI)

2024年5月23日オープン。築地青空グループとしては「琉球鮨」第2号店。
以下の価格・メニュー内容は2025年2月3日訪問時。
メニューは5貫2,000円からコース11,000円までの価格設定。生魚があまり得意ではない妻は最安価格の「下町屋台村琉球鮨5貫」2,000円。私一人だけコースを食すわけにもいかず、次に安い「下町琉球前8貫」4,000円を選択。

狭いカウンターだけの店内は満席。端席にはコースメニューを頼んだような観光客組、隣席にはオージー・イングリッシュを話す観光客。私のKing’s Englishの発音にちょっと驚いたようだが、その客が当店名物の「沖縄全部ドック」を食べていたので感想を聞いてみた。
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“good”。
まあ、石垣牛、沖縄産鮪、ウニ、イクラ、海ぶどうを一緒に食べたら、個々の味の違いはよくわからなくなりそうだが、美味しそうに食べていた。初めてこの店へ来たと言っていたが、この少々わかりにくい場所へよくたどり着いたなと感心。
★下町屋台村琉球鮨5貫2,000円
おじさん
本マグロ
ぐるくん
赤エビ
イラブチャー
2000円でこれだけ沖縄魚を食べられれば大変お値打ち。メニューの単品価格を足して計算していた妻も思わずにっこり。

★下町琉球前8貫4,000円
おじさん
本マグロ
ぐるくん
赤エビ
イラブチャー
カンパチ
アグー豚しゃぶ握り
ウニとイカ
手巻き寿司
(1貫多いのは妻の分と混同しているため)
オリオンビール(生)

★オリオンビール(生)
一番美味しかったのはオリオンビール(生)。
鮮度抜群でした。
今回の沖縄旅行の宿泊先では朝食タイムにオリオンビール(生)が飲み放題だったが、あのオリオンビールは何処のオリオンビールだろうかと思うくらいの違い。ビールも鮮度と管理で随分印象が変わる。
今回以前にも相当回数、オリオンビール(生)を飲んでいるが、今回は格別の味だったことを記録しておきたい。
沖縄の魚について少し
まず「グルクン」。沖縄県の県魚はタカサゴで、方言名がグルクン。厳密には沖縄ではタカサゴ科の仲間を広くグルクンと呼ぶが、その代表がタカサゴ。サンゴ礁周辺を群れで泳ぎ、沖縄では昔から大衆魚として親しまれている。
足の早い「ぐるくん」は、鮮度落ちしていなければ美味な魚。鮮度管理が徹底していないと本来の味を楽しみにくい。当店のぐるくんは上々。

「イラブチャー」は一つの魚種名ではなく、沖縄でブダイ類を呼ぶ名称。鮮やかな青や緑色の魚体から観光客には敬遠されそうだが、沖縄では普通に食用となる魚。この日の地魚では、このイラブチャーが一番印象に残った。鮮度の良さが味に出る。

ただし、ブダイ類については少々注意が必要。厚生労働省はアオブダイをパリトキシン様毒による中毒原因魚として明記し、別種の「ブダイ」についても中毒原因魚の疑いがあるとしている。一方、「イラブチャー」はブダイ類の地方名なので、「イラブチャーだから全部同じ魚」「青いブダイだから全部毒魚」といった判断はできない。魚種と流通管理を分けて考える必要がある。

続いて「おじさん」。冗談のような名前だが標準和名もオジサンで、ヒメジ科の魚。旨味を感じる白身で、この日のものも良い。


カンパチもコリコリとして美味しい。ただ、せっかく沖縄で食べるなら、もう一種、沖縄らしい魚を入れてほしかった気もする。とはいえ、このカンパチは沖縄産。


沖縄の高級魚としては「アカジン(スジアラ)」「アカマチ」「マクブ(シロクラベラ)」が三大高級魚として知られる。今回の参考コースにはマクブやアカジンも組み込まれていた。沖縄県でもアカジンとマクブについて資源管理に取り組んでいる。

マグロはキハダではなく、本マグロの漬け。このあたりは築地を拠点とし、卸売事業も手掛ける築地青空グループらしい品揃え。

イカの上に乗ったウニも同様で、沖縄魚だけに限定せず、全国から仕入れた魚介と沖縄食材を組み合わせている。


「アグー」と「あぐー」
そして“アグー豚”。
ここは表示好きとして気になるところ。
カタカナの「アグー」は琉球在来豚の系統を指す。一方、JAおきなわが商標管理する食肉ブランド「あぐー」は、家畜改良協会が証明した琉球在来種豚「アグー」の雄を交配した肉豚と定義されている。
したがって、「アグー=純粋種」「あぐー=在来種との交雑豚」であり、在来豚の系統名がアグー、JAおきなわが品質基準を設定した食肉ブランドが「あぐー」。
国際通りを歩いていても“アグー”と“あぐー”の看板が入り乱れている。店先で従業員に聞いても「ウチは本物です」という、こちらの質問の意味を理解していない返答をされることもある。
琉球鮨のメニュー表記は「アグー豚」。
さて、どっちでしょ、と聞いてみた。
返答内容はナイショ。

赤酢シャリ

赤酢のシャリは少し濃いめ。沖縄の淡泊な味との相性はどうなんだろうか。
赤酢は一般的な白い米酢とは異なり、熟成した酒粕を原料とする粕酢を中心としたもの。
熟成によって赤褐色となり、米酢より旨味やコクを感じやすい。江戸時代に握り鮨が広がった頃から江戸前鮨と関係が深く、現代でも本格的な江戸前鮨店で使われている。
マグロや脂のあるネタには赤酢のコクがよく合う。一方で、沖縄の淡泊な白身魚に対して、この濃いめの赤酢シャリがどこまで合うのかは少々考えるところ。
もちろん、イラブチャーを味噌締めにするなど、沖縄魚そのものに江戸前の仕事を施すのが「琉球前鮨」。ネタ側の味を整えて赤酢シャリと合わせるという考え方なのだろう。
それでも私としては、沖縄の白身魚そのものの味をもっと前に出した組み合わせも食べてみたい。
メニューに掲載されている単品メニュー、特にシャコ貝が気になるし、鮮度の良いオリオンビール(生)もおかわりしたい。
5貫をすでに食べ終わって、私のプラス3貫の時間を待つ妻に配慮して、後ろ髪を引かれる思いで早々に退店。
もっと食べたかったなあ。今度きたら単品メニューで欲しいものだけ選定する。
昨年の北谷の居酒屋さんの沖縄鮮魚の味も感動したが、寿司店の沖縄鮮魚の味は
また一味違うといったところか。
ここ数回の沖縄での実食を通じて思うのは、沖縄魚は「どこで食べても同じ」ではないということ。居酒屋の刺身は、やはり店の魚を見る力や鮮度管理を確認してからの方が良い。空港の廻転寿司で食べた沖縄魚は、価格を考えるとそれなりという印象。
一方、いかにも観光客向けと思っていた牧志公設市場2階でも、鮮度の良い魚に出会ったことがある。

結局のところ、店の格や場所だけでは判断できない。その日にどんな魚が入り、それをどう扱い、どの状態で客に出すか。沖縄魚との出会いもまた「一期一会」なのだと思う。
▢参考メニュー
●牧志下町屋台村おまかせ15品コース 8,800円
①カタカシ シークヮーサージュレ
②地魚マース煮
③県産魚の酢味噌和え
④マクブ(沖縄三大高級魚)
握り
⑤赤身
⑥アカジンミーバイ(沖縄三大高級魚)
⑦イラブチャー味噌〆
⑧大トロ
⑨もずく酢 つまみ
⑩赤エビ
⑪茶碗蒸し
⑫ウニとイカ
⑬穴子
⑭海トロ巻き
⑮アーサー味噌汁(海老出汁)
●牧志下町屋台村おまかせ18品コース 11,000円
①かりゆし金目鯛(糸満産)のシークヮーサージュレ
②地魚マース煮
③中落ち つまみ
④県産魚の酢みそ和え
握り
⑤赤身
⑥イカ花穂
⑦帆立
⑧モズク酢
⑨マクブ(沖縄三大高級魚)
⑩中トロ
⑪茶碗蒸し
⑫大トロ
⑬イラブチャー味噌〆
⑭車海老
⑮穴子
⑯玉子 つまみ
⑰全部ドッグ ハーフ
⑱アーサー味噌汁(海老出汁)


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顔見知りに声を掛けられる
鮨を食べた後、市場本通りに戻って土産物店で買い物。







いろいろ購入して帰ろうと、国際通りに戻る手前の衣料店に入ったら、どっかのおじさんがニコニコ笑いながら声をかけてきた。
これはまずいと思って気づかぬ振りをしていたら、「オレオレ」と詐欺みたいな声掛けが続く。
ふと見たらなんと、わが弟。
どうやら沖縄に友人と訪れて、プロ野球キャンプ地を巡っていたという。酒を飲まない弟は、食事後に夜の街に繰り出す同行者と別れてホテルに戻る途中という。
なんという偶然。
お互い、たまたま同時期に愛知県から沖縄に訪れて、偶然、寄った沖縄県那覇市のお店で遭遇。
母の三回忌を済ませて以来なので数か月ぶりの兄弟再開。
これはお互い驚いた。
ということで、店前で妻と三人で記念撮影して、それぞれの宿泊ホテルへ戻る。
こんなことがあるんだなあと妻と二人で考えたが、いまだにどうして沖縄のあの店で兄弟が出会ったのかよくわからない。
数検1級でセンター試験数学2科目得点率95%の息子に「どのくらいの確率で出会うのか計算してくれ」と頼んだら、「わからん」と一言。
そりゃそうだ。そもそも計算するための条件が多すぎる。それでも、愛知県から別々に沖縄を訪れ、那覇の街中の一軒の店で、たまたま同じ時間に兄弟が顔を合わせる。数字にはできなくても、相当な偶然だったことだけは間違いない。
息子が言うには
P=P(同じ時期に沖縄)×P(同じ日に那覇)×P(同じ時間帯に国際通り周辺)×P(同じ店に入る)×P(店内に同時にいる)だが、条件が複雑過ぎるということで「わからん」という結論になったらしい。
▢資料集



(作成中)【2026年】中日ドラゴンズ沖縄キャンプ(北谷・読谷)と沖縄源泉かけ流し温泉入浴(北谷・南城・那覇)
●(作成中)冬の沖縄八重山諸島5島めぐり記事目次2020年

