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▢花山温泉(和歌山市)で「熊野牛すき焼き」と和歌山の味覚,シュワグルトドレッシングに続く【花山温泉その2】
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・花山温泉(和歌山市)を40%オフ利用。「熊野牛すき焼き」と和歌山の味覚,シュワグルトドレッシング。夕食と朝食実食記,(温泉記も)
熊野牛すき焼き夕食と和歌山朝食実食記

温泉の素晴らしさは広く知られるところですが、今回は「食」の観点から、その実態を客観的に紐解いてみます。
宿泊客から日帰り客まで賑わう食事処「和み」
花山温泉の入口に暖簾を構えるのが、食事処「和み」です。
こちらでは宿泊者の食事(夕食・朝食)だけでなく、日帰り入浴客向けのランチ営業も行っています。

店内には「本日のおすすめ」が書かれたホワイトボードがあり、勝浦産の生マグロやお造り、天ぷらなどの一品料理が並びます。さらにランチメニューに目を向けると、一番人気の「釜飯御膳」や季節限定の「鰻重御膳」など、入浴券とセットでお得になるメニューも用意されており、昼夜を問わず気軽に地元の味を楽しめる体制が整えられています。





今回は旅行サイトのタイムサービス割引、ポイント還元、そして純温泉協会の割引を組み合わせることで、通常は1人あたり23,100円の「熊野牛すき焼きコース」を、1人あたり15,000円という大変お値打ちな価格で宿泊・堪能することができました。
夕食は熊野牛すき焼きと和歌山の味覚
夕食のメインを飾るのは、和歌山が誇るブランド牛「熊野牛」のすき焼きです。
ブランド黒毛和種「熊野牛」の歴史と定義
熊野牛の歴史を遡ると平安時代、熊野詣の際に京都の皇族や公家が荷物を運ぶために連れてきた役牛(但馬牛の血統を引く牛など)が、和歌山の大自然と温暖な気候の中で土着・繁殖したのが始まりとされています。
江戸時代には「紀州牛」として親しまれ、現在の和歌山市、紀の川市、岩出市、田辺市、新宮市など県内全域の指定農家で大切に肥育され、ブランドが確立されました。
60年以上前、私が幼い頃、おそらく祖父が生存中、母方の実家には農耕用の黒毛和種が飼われていました。祖父の死後、その牛がどうなったのかは知りません。その後、牛小屋は物置になっていました。
熊野牛の定義としては、和歌山県内を最終肥育地とする「黒毛和種」であり、日本食肉格付協会の基準で歩留等級A・B、肉質等級3等級以上を満たしたものがその名を冠します。
市場に出回る交雑牛(F1)と異なり、純粋な黒毛和種ならではのキメの細かさと、融点の低い良質な脂(サシ)が特徴の地域食材です。
実食からみる肉質と管理状態
↓ 提供した熊野牛と熊野牛A5等級見本↓


配膳されたすき焼き用のスライス肉は、中央のロース芯の形状や周囲の脂肪層の特徴から、部位は「ロース(リブロースからサーロインの頭側)」と思われます。
サシの入り方はA5ほどではないものの、網の目状に分散しており、肉質等級としては「A4等級程度」と思われます。
しかし、お膳に並べられた皿盛りを精査すると、一部が茶褐色に変色している箇所が散見されました。
これは空気中の酸素と結びついて鮮紅色に発色した「オキシミオグロビン」の状態から、時間の経過や温度管理、あるいは肉の重なりによる空気の遮断によって酸化が進み、「メトミオグロビン」へと移行(褐変現象)し始めていることを示しています。
地方の貴重な地場食材として肉自体のポテンシャルは決して低くないだけに、スライス前後の保管状態や、テンパリング(温度調整)などの現場におけるクオリティコントロールという面では、やや精細さを欠く印象が残りました。変色部分を提供されたのは初めてです。
(食肉技師というよりは、食のプロとして全国の黒毛和種をそれこそ、北海道から沖縄石垣島まで、そしてアメリカンスタイル神戸ビーフまで米国で実食して修行)
お肉は同行した息子が頑張って半分以上を食してくれたものの、高齢夫婦が足をひっぱって最後はギブアップ。ちょっと量が多すぎの感。宿のサービス精神のあらわれです。
コース内容とお造り・野菜の評価

お品書きに従い、前菜(鱧魚麺ふり柚子、青梅煮、夏鴨塩むし粒辛子など)から始まり、和風ローストビーフの替鉢と続きます。


向附として提供されたお造りは、「梅真鯛」「カンパチ」「ケンサキイカ」「紀伊勝浦産キハダマグロ」の4種。
紀伊半島の海の恵みを感じさせるラインナップですが、食味としてのクオリティは「悪くはないものの、この土地ならではの特別感までは一歩及ばず」といった、比較的落ち着いた印象を受けました。

すき焼きの鍋に目を移すと、とにかく野菜のボリュームが圧倒的です。
白菜、エノキ、椎茸、お麩などに混じって、特に興味深かったのが「薄切りのゴボウ」です。ゴボウは関西風すき焼きにおいて風味を引き立てる定番の具材ですが、こちらの盛り付けはかなりの大容量。肉の旨味を吸ったゴボウは格別なものの、全体の量が多すぎて、最後は綺麗に食べきれないほどのボリュームでした。
食後は、スイカやメロン、キウイといった瑞々しい水菓子(デザート)でさっぱりと締めくくります。

肉と野菜の量が半端ない夕食「熊野牛すき焼き」でした。
それよりも、小鉢など、料理長の技の方に感心。温泉宿のレベルではないこだわりを感じました。
できれば薬膳などのイメージの食事があれば湯治と合わせて健康イメージで提供できると思いますが、いかがでしょうか?
朝食は地場食材のこだわりと和歌山のソウルフード「茶粥」
翌朝の朝食も、同じく「和み」にて和食膳が提供されます。
地元産へのこだわりが光る小鉢類

朝食のお膳には、和歌山の郷土色豊かな食材が散りばめられています。
垣内みそ店 金山寺みそはお茶請けやご飯のお供に最適な、まろやかなおかず味噌。
紀陽梅 はちみつ小梅は塩分を8%に抑え、はちみつでまろやかに仕上げた紀州梅。
和歌山の手づくりなっとく納豆はかつらぎ町産のフクユタカ大豆を100%使用し、圧力釜製法で大豆の味を活かした地元の納豆。
ショウガは全国有数の産地である和歌山の新生姜を使用。



また、サラダのドレッシングとして用意されていた「シュワグルトドレッシング(お米のヨーグルト)」は、生きた乳酸菌をそのまま摂れる発酵調味料。
こうした健康や地産地消への配慮は、こだわりを感じる嬉しいポイントです。
そのほか、定番の鮭の塩焼きや温泉たまご、味海苔なども並び、非常にバランスの良い朝のスタートを切ることができます。



郷土料理「茶粥」への期待と率直な感想
そして私にとって朝食の主役とも言えるのが、土鍋で用意されている和歌山の郷土料理「茶粥(ちゃがゆ)」です。
紀州熊野生まれの 私にとって茶粥はまさにソウルフードであり、非常に嬉しいメニューでした。


しかし、実際に口にしてみると、私が好む「お米の粒がしっかりと立ち、粘り気のないサラサラとしたタイプ」ではなく、水分を吸って粘度の出た「ねっとりとしたタイプ」の仕上がりだったのが、個人的には少し残念な点でした。茶粥は炊き方や時間経過による加減で大きく食感が変わる繊細な料理ゆえに、サラサラ派としては好みが分かれる結果となりましたが、地元の食文化を朝から体現している点においては、旅の満足度を高めてくれる内容です。
総評(夕食・朝食)
三大和牛のような全国区のトップブランド牛が持つ「一握りの特産品としての圧倒的な厳格さ」や、徹底された仕入れの目利き・配膳管理と比較すると、今回の食事は、素材の扱い方や提供方法において地方の温泉宿らしい素朴さ(あるいは管理の緩さ)が垣間見える結果となりました。ただ、宿の料理長の技は確かなものであることは理解することができました。
しかし、旅行サイトの割引などを活用した実質的なコストパフォーマンスを考慮すれば、十分に納得のいく内容です。
過度なプレミア価格が付いていない分、気軽に地産の黒毛和牛を大鍋で味わい、和歌山伝統の朝食文化に触れるという「現地に赴いてこその食体験」としては、十分にその役割を果たしていると言えます。
・【その1温泉入浴記】高張性(濃い)花山温泉薬師の湯(和歌山市)における源泉直結運用と浴槽内動態に関する考察。熊野牛すき焼き,花山薬師堂,ロウズ,

【商業施設・飲食店訪問17,000店強】
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