足元湧出温泉、私も好きです。
全国版「足元湧出温泉地図」を作成して毎月温泉研究に励んでいます(研究といっても温泉分析書のデータ比較程度であとは入浴体験するだけ)。
足元湧出泉は温泉で1番大事な活性力が期待できる。
温泉の活性力とは↓「生きている温泉とは何か」
(amazonの本のページにリンクされています)

でも実際に訪れると足元以外に湯槽上から空気に触れた別湯がドバドバ注がれたり(法師)、ぷくぷくが湯槽の大きさに比してあまりにも少なくてどの程度足元から湧出しているのかわからなかったり(泡の湯)、当日最初の入浴は水道で湯温調整しないと熱くて入れなかったり川水の混入不安とか(つぼ湯)といった不納得感を感じることがあります。
それでも遠方からの引湯や貯湯されて酸化された源泉や、薄めてかけ流しとかよりははるかにマシ。
私の実入浴推薦ベスト5は、
1. 適温でやや温めの足元湧出「夏油温泉元湯夏油の疝気の湯(大湯の隣浴槽(岩手)」

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2. 雲上露天でプクプク感バッチリ「藤七温泉 彩雲荘(岩手)」




3. 超貴重足元湧出含放射能泉「増富温泉 不老閣天然岩風呂」
↓ 全国の放射能泉同様に、“最強”増冨温泉不老閣天然岩風呂でさえ、現在はラドン濃度は療養泉基準値ギリギリまで低下。アルファ線(自己機器で計測)も数値が低い状況です。早々の温泉行をお勧めします。
岩風呂の温泉分析書(令和3年12月21日分析)のデータより↓
溶存物質計10,045mg/kg
ラドン(Rn)114㏃/kg,30.8×10-10Ci,8.6マッヘ単位)



4. 全国一のプクプク感「地獄温泉 青風荘(熊本)」





5. やっぱり外せない「つぼ湯(和歌山)」。
温泉分析書は2013年入浴当時のものです



※浴槽内への撮影機材持込は犯罪防止の観点から禁止されています。浴槽画像は特別な許可を得てから撮影しています。
↓ 鉛温泉 藤三旅館表示より

★全国ぷくぷく自噴泉 ·地図(TMGP自家版)
↑ クリックでグーグルマップ表示 ↓

奇跡の湯 改訂版

ぶくぶく自噴泉めぐり 奇跡の湯 改訂版
・誰にも紹介したくない愛蔵書。「改訂版」はなかなか出回らないし、中古本はプレミア価格。よって、私はKindle版を購入した。掘削せずに温泉が自然に湧き出る場所に浴槽をしつらえた湯底自噴に焦点を当てた「足元湧出泉」に特化したガイドブック。ただ、紹介されている温泉でも、「男湯だけ」とか「足元湧出」よりも追加投入される「酸化済老化源泉」の方が多い施設があったりするのも楽しい。足元湧出だけの浴槽ってもっと少ないように思うが、こればかりは行ってみないとわからないし、聞いても教えてもらえないことが多い。
(作成中)温泉記事まとめ(記事目次付)

温泉へ入浴する目的を明確に。
私の温泉入浴の楽しみは、主として「温泉の鮮度と還元系」の主観的実感体験・確認と記録(撮影・記事)が目的です。
1. 非日常感(秘湯・歴史・気候・地域食材・郷土食)を現地・現物・現実で確認し撮影記録する
※脱衣所・浴槽への撮影機器持込だけでも盗撮疑義というご時世なので禁止区域の撮影はしていません。施設の撮影許可を受けて第三者立ち合いの場合のみ撮影することがあります。ただし、さほど厳しくなかった時代は撮影していました。ごめんなさい。
2. 温泉分析書の成分確認(特にミリバル%)や運営方法の表示等から想像した泉質と実際に入浴感の差異を実感したい。「温泉分析書をホームページで公開している施設は信頼できる」の実証現認。
3. ホームページで宣伝している内容と実際の運用の差異確認。
※表示は企業・施設・運営者の品格が現れます。メリットを強調し過ぎて誇大広告的表現になっていないかも大事。温泉法で義務化された項目以外の「自主的な情報提供」をされている施設は信頼感あり。
4. 温泉名人、温泉観光士、温泉ソムリエ分析書マスターなどの資格知識や日本温泉科学会、日本温泉地域学会で知りえた学術的な情報・知見を活用したい。
5. 温泉入浴による実際の精神的・肉体的効果確認。
※病気や怪我を治療する目的としての温泉利用はしていません。また、泉質別の適応症は効能ではなく、効果が期待できる症例紹介です。自身の変化の確認が目的です。
温泉入浴のチェックポイント
まず、温泉分析書と温泉の運営についての表示を確認します。
面倒だという方は“泉質”、“溶存物質(ガス成分除く)”と“p.H.(ピーエッチ,×ペーハー)”の基本的なことを確認しましょう。
本当に大切なのは「源泉地からの距離」や「湧出量(ℓ/分)」、「浴槽投入量(ℓ/分)」、「お湯の入替頻度と清掃(毎日)」の確認ですが、これは表示されないことが多いので、直接、フロントで問い合わせましょう。日本温泉協会の「天然温泉表示マークと天然温泉表示看板」があれば上記の内容が表示されています。
そして一番、大事なことである「温泉が新鮮で活力があるかどうか」。
これは「酸化還元電位」で評価することができるという説がある。
ただ、成分との関係性による影響であったり、テスターで計測した数値データを25℃に温度補正したり、還元系判断は一般人には困難というデメリットがある。
では「活性化」をどう判断するか。優先順に揚げると
1. “ぶくぶく”足元湧出。源泉の湧いている場所に浴槽があり、空気に触れる前の新鮮で活力がある温泉が浴槽の底から豊富に湧き出ていて、そのままかけ流されている。(上から別途注がれていたり、地下で他の泉源と混ざったりしていないかの確認は必要です)
2. 源泉が湧き出た場所からできるだけ近い場所に浴槽がある。(できれば自家源泉が敷地内にある)
3. 温泉がドバドバ投入されていて、溢れたお湯で浴槽外の桶が流されている
4. できれば湯を入れ替えた直後。入浴客が少ない時間帯に入浴。
5. 貯湯されていない。(湧き出た温泉を一時ストックしていない)。集中管理温泉ではなく、自家源泉を持っている。
6. 最低限の条件として、源泉をそのまま未加工(加水無し・加温無し)でかけ流し。浴槽内には常に新鮮なお湯が投入され、滞留することなく浴槽から排出されている。
7. 客のマナーが良い。浴槽に入る前に体を洗う。最低限、全身にかけ湯をする。浴槽に0.5g以上の自分の汚れを落とさない。
「源泉かけ流し表示」で喜んでいてはいけません。大切なのは「鮮度」と「活性」を維持するための新湯投入量が大事。
これは私の好みであって、世の中には酸化され、温泉成分が沈殿したり蒸散したりして、成分が安定状態のエージング(老化)した温泉を好む人もいます。
温泉の資格

温泉愛読書

▢一生に一度行きたい温泉 石川理夫監修

一生に一度は行きたい温泉100選 新装版
・「本物の名湯ベスト100(石川理夫著)」で紹介された温泉地・温泉宿を中心に美しい画像付きで紹介。旅行系雑誌とは一線を画す。
▢すごい温泉100 渡辺裕美監修

行きたい! 残したい! すごい温泉100
・へぇ~と感心するような見事なルックスの浴槽から鄙びた感まで、ディープな温泉行をしたい方向け。変わり種温泉を中心に紹介。
□秘湯野湯濃い温泉100 旅の手帳

秘湯野湯濃い温泉100 旅の手帳
・温泉を巡っていると最初は「入浴の気持ちよさ」や「非日常感のある景色」「地元食材の料理」に感動・満足するが、次第に「この温泉って源泉かけ流しじゃないの?」とか「ツアー会社やホームページの宣伝内容と違う」とかいろいろ気付くようになった人向けの旅行計画本。最低、このくらいの温泉は行っていないと、他人に「温泉好き」とは自己紹介できない温泉地がラインナップ。野湯はともかく(^ー^)。
▢ラドン浴の実践 ホルミシス臨床研究会

▢日本一の温泉を作ろう
