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鮪小屋本店
鮪小屋本店の“本店”は静岡県沼津市。沼津市のマグロ料理専門店が名古屋に数店出店している理由は定かではないものの、暖簾分けであるらしいという話を市場関係者から聞いたことがある。(名古屋の店が全部そうなのかまでは不明)。


マグロ(鮪)について
農水省から発表される直近漁獲データによると、静岡県は「マグロ」の漁獲量が全国1位であり、主要漁港は焼津、沼津、静岡市清水となっている。
マグロといっても、「クロマグロ(本まぐろ)」「ミナミマグロ(インドマグロ)」「ビンチョウマグロ(ビンナガ)」「メバチマグロ」「キハダマグロ」などがあり、それぞれ冷凍や生(非冷凍)で流通している。
静岡県では「キハダマグロ(全国1位,焼津・沼津・清水港)」、「メバチマグロ(全国4位,焼津・清水・沼津港)」、「ミナミマグロ(全国2位,焼津・清水漁港)」がメイン。
「生まぐろ」あるいは「近海まぐろ」と称して観光案内や低価格食堂で提供されることがあるビンナガマグロ(生)は焼津漁港が全国10位ながらも全国一の和歌山勝浦漁港の0.7%程度。
その中でもまぐろ水揚港としては沼津港が冷凍キハダマグロ全国一位(調査対象9御漁港:農水省)で65%を占める。
冷凍のメバチマグロは神奈川県三崎漁港が寡占し、静岡県焼津港が次ぐ。
マグロの王様「クロマグロ(本まぐろ)」の水揚量としては静岡県は4位で、沼津・下田・牧之原市がメイン漁港。
何が言いたいかというと、静岡県のマグロは冷凍マグロがメインで、天然の生まぐろを食そうとすると、どうしてもミナミマグロになってしまうということを知っておく必要がある。
当店は沼津本拠店からの暖簾分けなので、推定、ミナミマグロあるいは冷凍キハダ・メバチがメイン原材料ということで、できれば“生(非冷凍)”のミナミマグロであって欲しい。
↓ スーパーマーケットでこれまで購入したミナミマグロ(インドマグロ)の事例





どんなマグロ?
「鮪小屋」という店名称から、当然、マグロに期待するが、一体、どんなマグロが提供されるのか興味津々。
すぐにわかりました。
「静岡県焼津港直送天然インドまぐろ使用」と店頭メニュー見本コーナーに表示というかアピール。

「外食の原産地表示ガイドライン(農水省)」が制定されているものの、強制力や罰則がないため産地表示をしていない店が多いにもかかわらず、当店はメイン原材料産地表示をしてくれているのが嬉しいし、この点において信頼できる店だということがわかる。
欲するマグロの優先順位
「マグロ」とだけ表示している飲食店で出会ったら嬉しい品種や天然・養殖・生・冷凍について、旬・品質・管理等の条件を考慮せずに順位付けするとしたら、
1.国産太平洋クロマグロ(天然生,本まぐろ)
2.国産太平洋クロマグロ(養殖生,本まぐろ)
3.近海メバチマグロ(生,冬期の産地老舗店限定モチモチタイプ)
(私的には↑これが一番嬉しい)
4.太西洋クロマグロ(蓄養生,本まぐろ)
5.ミナミマグロ(生,インドマグロ)
==1~5位ここまでが嬉しい魚種====
6.太平洋クロマグロ(解凍,本まぐろ)
7.太西洋クロマグロ(解凍,本まぐろ)
8.ミナミマグロ(解凍,インドマグロ)
9.近海メジ・ヨコワ(生,本マグロ幼魚)
番外.近大まぐろ(人工孵化稚魚を育て、その親魚が産んだ卵から再び人工孵化)
番外. 近海ビンナガ重量級のモチモチタイプ(希少)
======6位~番外=======
冷凍品は解凍技術力で差が出るので“生”よりも美味しい解凍品は存在するし、オーケーストアで販売されているような“超低温(-50℃)船上凍結マグロ”など品質の良い冷凍品も流通しているので生だから良いとは限らない。
目利力のある取引先や品質にこだわりのある信頼できる店のマグロは品種・冷凍・生・天然・養殖を問わず、美味しいのです。
逆に外食時にあまり出会いたくない鮪と店
1.品種名も天然・養殖も生・解凍の表示も無い
2.解凍後時間経過したキハダマグロ
3.解凍後時間経過したメバチマグロ
4.パサパサのビンナガマグロ
5.「近海生マグロ」とだけ表示している店
3.「本マグロ」とだけ表示している店
一番困るのは品種表示無しだけど聞いたら怒る店ですが、何にしても「マグロ」とだけしか表示していない店にはできるだけ出会いたくない。
表示は大事
表示は大事です。個人店であっても少数経営の会社であっても大企業であっても老舗であっても、消費者に正しい情報を伝える姿勢をもっともっと大事にして欲しい。
魚種名を聞いたら「忙しいから聞くな」と何回か言われたことがあるし、産地偽装も経験しているだけに余計そう思う。
特に牛肉、マグロ、ウナギなどの高単価のメニューに関しては特にこだわって表示していただきたいと切に願う。
自分の体の中に入れる食べ物の正体がわからないのはイヤ。
本まぐろだったら「本まぐろ」と積極的に表示するけど、解凍のキハダマグロだったら「マグロ」とだけ表示するのはちょっとズルイような気がする。
気になることは?
メニューを眺めながら思ったのは、はたしてミナミマグロは“生(非冷凍)”なのか“冷凍”なのかということだが、開店直後の慌ただしさから聞くことを躊躇う。
しかたないので出されたマグロを見てから自分で勝手に判断することに。
★刺身定食 1,850円

丼が嫌いなのはネタのドリップ(解凍品)がご飯に垂れるから。また、魚種によって醤油のつける位置や量を調整したいことも丼を避ける理由。丼からチマチマとネタを一貫づつ取り出してネタに合わせて醤油をつけて食すのは魚種やカットサイズに合わせたいというのが私的理由。
ワサビを溶いた醤油の皿を持ってドバッとネタ全体にかけて食べている知人からは「子体(こてい)」と笑われたりするが(^ー^)。
刺身の盛付がメニュー見本とは少々異なるものの、刺身の貫数は同じなので良しとしましょう。
メニュー見本↓

この貫数で1,850円は少々、割高感の印象。
赤身と中トロ?の色目から解凍品と推測される。
割高感を感じるものの、最近は貴重品となってきた“天然”のミナミマグロをいただけるのだからありがたい。
ちょっと気になるのは赤身の酸化が進行しつつあるオキシ色だが、そのあたりはまあ良しとする。


それよりも中トロの少し養殖っぽい薄目のピンク色なのが気になる。ミナミマグロは天然モノの他に蓄養品(幼魚を生簀で養殖して大きく育てたもの)があるが、ここは店の“天然”の表示を信用したい。
刺身1貫カットのサイズは仕出屋や和食店サイズで小ぶりながら、舌の味蕾を刺激する程よい厚みがある。この点はさすが鮪専門店の感。
身は少々やわらかいが、これは個体差があるので致し方ない。
肝心の味は、天然ミナミマグロ本来の味の濃さをさほど感じないものの、ヘタな解凍をしたキハダやメバチなどと比べたら上々。
色の良い“生”だったら嬉しいのにと思うのは客側の我儘か。
↓ こんな感じだったら嬉しい

何にしても名古屋駅で本場静岡のミナミマグロをいただけるのがありがたい。
できたらもう少し、発色の良い個体だったら嬉しかったが・・・。
(もしかして“生”だったらごめんなさい)
●鰻小屋本店 エスカ店
愛知県名古屋市中村区椿町6-9 エスカ地下街
℡052-452-0108










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