今回の白浜温泉の宿泊先選定のテーマは「入浴していない源泉を引湯している宿」。源泉かけ流し運用は必須。できれば源泉直結、貯湯槽で溜め湯していない新鮮な源泉が豊富に浴槽に注がれている還元系の温泉(酸化還元電位ORPがマイナスを示し、高い抗酸化作用=アンチエイジング効果が期待できる)がある温泉宿だと嬉しい。
ただ、こればかりは実際に入浴してみないとわからないのが難しいところ。温泉分析書や運用表示だけではわからない。
でも、それがまた温泉入浴の楽しみであることは間違いない。
候補である白浜15源泉のうちから選定したのが「甘露の湯源泉」。
ただし、引湯している宿が少ない。調べたところ、3宿がヒットした。今回は妻同行なので意向も踏まえて「湯処むろべ」に決定。


白浜温泉や有馬温泉など源泉数が多い温泉地へ行く場合は引湯源泉から宿を選ぶのが私の流儀。食事や部屋、施設よりも最優先。
「湯処むろべ」は 和歌⼭県教育互助会が運営している。互助会は和歌山県の教職員の福祉増進のための諸事業を担っている。
源泉湧出地は宿から少し海側に降りた場所にある。甘露の湯源泉↓





・源泉 甘露の湯
(分析日付 2024年2月2日)


泉質 ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉
湧出量 355ℓ/分。掘削自噴。
p.H.7.4
溶存物質(ガス成分除く)5,500mg/kg
(成分総計 5,500mg)
温泉基準値超成分
フッ素イオン基準値 2mgに対して5.6mg
メタケイ酸基準値50mgに対して107.7mg
メタホウ酸基準値 5mgに対して54.3mg
療養泉基準値超項目
源泉温度 基準値25℃に対して86.3℃
溶存物質 基準値1,000mgに対して5,500mg
特徴
ナトリウムイオン1,560mg(ミリバル91.07%)
塩素イオン 1,157mg(ミリバル44.63%)
★ 炭酸水素イオン2,435(ミリバル54.59%)
なんといっても白浜温泉随一の炭酸水素イオン2,435mg/kgが光る。海沿いの源泉地ではナトリウムイオンと塩素イオンの構成比が高いが、甘露の湯の陰イオン系では塩素イオンよりも炭酸水素イオンの構成比が高く、泉質名も塩化物泉よりも前に炭酸水素塩泉の泉質名がつく。
また、浴槽の混雑具合が浴場外に表示されていて、“混雑の見える化”にも対応。宿のWi-Fi経由で部屋でも持参したスマートホンやタブレットで見ることができる。(浴場の混雑状況をイラストイメージで表示)


※浴場は撮影禁止です。別の温泉地ですが、女性客による同性盗撮事件があってからは、撮影機器の更衣室持込なども犯罪疑義を受けるリスクがあります。当サイトでは宿の許可を受けて撮影した画像のみ掲載することがありますが、昨今はそれも二の足を踏むといった状況です。
↓ 浴場(公式HPより)






源泉かけ流しの内風呂と加水・循環の露天風呂がある。白浜まで来て循環風呂に入ることも無いと思いつつも浸かってしまう。 (*^-^*)
残念ながら循環式は温泉成分に与える影響大。
ただし、温泉資源の有効活用や安全性の担保など利点もある。昨今は源泉かけ流しじゃないとダメと思い込んでいる“にわか温泉通”もいるが、温泉分析書の内容や運用状況を現地現物で確認することをお勧めする。ホームページで「源泉かけ流し」と表示されていても水増し加水・加温・貯湯槽(貯め湯)・新湯投入量不足だったりする上、実は循環併用だったり,浴槽のうち一つだけが「かけ流し浴槽」ということもある。
当宿の場合、内湯は源泉かけ流しではあるが、高温のため加水して温度調整している。(加水割合は表示していない)
そして内風呂も露天も塩素消毒されている。
ただ、表示がしっかりされているので、この点は和歌山県の保健所の指導や観光協会、温泉組合がしっかり表示の取り決めをされていることは他の温泉地も見習っていただきたい。



高張性(溶存物質10,000m以上)の濃い成分メインの白浜温泉において、当宿の溶存物質5,500mgは少々寂しいが、それでも療養泉基準値の5.5倍あり、且つ、広すぎる浴槽でないので鮮度感も上々。
深夜の無客時間後の早朝入浴時は入浴客もおらず、新湯の入れ替わりのおかげで活性力もあり、肌に感じる温泉力もグッド。


甘露の湯の源泉湧出量は温泉分析書によると毎分355ℓ/分(浴場表示は581.5ℓ)なのでもう少し新湯投入量が多いとターンオーバー(浴槽内の古湯が新湯に入れ替わること)の時間も短くなって活性力のある還元性の湯になると思うが、そのあたりは宿の事情もあるのでこのあたりで。
炭酸水素塩泉【美肌の湯】
・皮膚の角質を軟化。クレンジング効果に期待
・切傷、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥に期待,
・飲用として胃十二指腸潰瘍、糖尿病、痛風
塩化物泉【湯冷めしにくい】
・肌に塩分が付着し、保湿効果・循環効果あり
・切傷、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥に期待,
・飲用として許可がある場合は萎縮性胃炎、便秘に期待
温泉成分について「効能」ではなく「効果に期待」が正しい表示です。





部屋から円月島の景色を眺める
部屋は結構、広く、高級感は無いが、温泉目的の宿泊なので充分な広さがあり、ベランダがあるのが嬉しい。やはりせっかくの旅行なので外の空気をしっかりと吸いたい。
高台に位置するので景色は良いだろうなと思っていたが、円月島までしっかり見えたのはまさしく僥倖。ただし、上層階ではなく下層階だと円月島を部屋から眺めることができないかも知れない。





食事は朝食のみ
夕食は白浜の浜通りにある居酒屋で食したので当館での夕食は無し。
食事は朝食のみいただく。
この朝食が当方好みの食材が揃っていて、結構、満足。
これだったら前日の居酒屋食(雨の中、宿から階段・坂道往復30分ほどだが)よりも当館で夕食を選択しても良かったかな。
冬だったらクエ鍋も選択できたのにちょっと残念。白浜のパンダが上野公園のように冬に帰るんだったらクエ鍋を注文したのに。
























まず、サラダが海藻入りで海に近い宿の雰囲気があり、且つ彩も良い。妻が喜んでいる。
ドレッシングは自家製にんじんドレッシングがグッド。
ちょっと残念なのは刺身のマグロタタキは既製品。まあ、ホテルの朝食だから仕方ないといえば仕方ない。イカは美味しかったので良しとする。
干物を自分で炙るのはありがちな演出だが、干物そのものが美味しいのは嬉しい。
豆乳とにがりで温めて作る豆腐も美味しいね。
テーブルの料理以外にもミニバイキングがあり、好物の紀州茶粥があったのが嬉しいところ。
紀州のホテルでも時折、朝食時に見かけるが、お粥を柔らかく仕上げるタイプが多く、当方の嗜好である少々固めの仕上がりではないことが残念。
それでも、おかわりをしてしまうが、実家のお粥はたまに帰省すると朝食に5杯以上食していた。今はもう食べることはできないが。
館内散策
売店は小振りだが、当宿のこだわりを感じる品揃えで、なかなか楽しめる。ベタな白浜土産からちょっとこだわりの品まで少ない品揃えながらも結構、充実。






キッズルームがあるのは家族連れには嬉しいかもしれない。海岸から少し遠いがこういった施設があると子供が喜ぶ。子供が喜べば親も嬉しいし、明日への活力につながる。



また、エレベーターに腰掛け用の椅子が置いてあった。これはお年寄りにも優しい配慮。
なかなか気遣いがあってよろしいかと。


廊下に設置された「むろべコミックコーナー」。これはなかなかの充実。


ホームページには屋上のスカイテラスやカラオケルーム、多目的会場なども紹介しているが未確認。
温泉入浴後の休憩場所「湯上がり処木漏れ陽」にはマッサージ機・ロッキングチェア・オットマン・図書コーナがある。
なかなか良い雰囲気で、貴重・希少な「甘露の湯源泉」を引湯しているというのが最大の特徴。
甘露の湯のお宿 湯処むろべ
⼀般財団法⼈ 和歌⼭県教育互助会 湯処むろべ
和歌⼭県⻄牟婁郡⽩浜町1997
TEL:0739-42-3300


さらば白浜パンダ2025年5月南紀白浜
・南紀白浜パンダ野外飼育最終撮影と白浜温泉15源泉と共同湯・足湯の温泉分析書を解説。崎の湯、牟婁の湯、甘露の湯、砿湯、他。大衆酒場 長久,和歌山ラーメン和ん。
・甘露の湯のお宿 湯処むろべ(和歌山県白浜町)貴重な「甘露の湯」源泉の宿。浴槽混雑の見える化,源泉かけ流しの内湯とそうではない露天風呂。
・2025/05/18“活性”鯛アラ出汁の白浜らーめん(限定)と和歌山ラーメン実食記,和ん(わん,和歌山県白浜町),瑠璃光薬師霊泉,円月島の景色,
・三段壁と千畳敷(和歌山県白浜町)。レストハウス千丈茶屋の茜千畳茶屋(お土産),海鮮家千畳(海鮮食事)。みかんソフト,氷結じゃばら,動画2本,足湯の温泉分析書解説,
・大衆酒場長久,和歌山県白浜町,刺身盛,トマトの肉詰めと厚揚げ,フグの唐揚げ,釜揚げシラス丼,ケンケンカツオ,イノブータンランドすさみ,道の駅すさみ,
・白浜パンダ観光の最後は「まつや,ふれあい名産館」(和歌山県白浜駅)紀州よくばり御前,ご当地土産,梅うどん,梅そうめん,梅そば,成戸製麺所,ふみこ農園。いたに土産物店,オーシャンアロー,
・ジャイアントパンダ「良浜(らうひん)」「結浜(ゆいひん)」「彩浜(さいひん)」「楓浜(ふうひん)」帰国前の野外撮影(2025年5月12日)和歌山県白浜町,アドベンチャーワールド。















白浜15源泉と共同湯・足湯地図



白浜15湯温泉分析書一覧(詳細記事はこちら)






























